夏の風物詩とも言える衣類『浴衣』
今年はコロナウイルスの影響で着る機会がなく、悲しんでいる方も多いのではないでしょうか
そんな浴衣ですが、みなさんはどのようにお手入れしていますか?
浴衣はデリケートな素材のため、通常の衣類と同じように扱ってしまうと、色落ちなどのおそれがあります
できれば、シーズンが終わったタイミングでクリーニングに出すのがベストですが、料金などが分からないと出すのにためらってしまいますよね
そこで今回は、自宅で浴衣をお手入れ・保管する方法や、クリーニングの料金相場についてまとめました
浴衣のお手入れに悩んでいる、浴衣をクリーニングに出そうと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください
この記事の目次
浴衣クリーニングの料金相場はどれくらい?
浴衣クリーニングの料金は、最安値で1,000円・最高値で5,000円ほどです
料金相場はおおよそ1,500~3,500円ほどになります
料金の差は、以下のようなポイントで違いが出やすいです
- 浴衣の生地
- 機械仕上げか手作業仕上げか
- 染色補正などの技術
浴衣には、凹凸のある生地で仕立てられた『絞り浴衣』という物があります
絞り浴衣のようにクリーニング仕上げに手間がかかる生地を用いていると、通常の浴衣よりもクリーニング料金が高くなりやすいです
また、丁寧な仕上がりで色落ちを防ぎ、『きせ』が取れにくい手作業クリーニングだと料金が高くなります
『きせ』とは、着物や浴衣に用いられている和装特有の縫い方です
表から縫い目が見えないように縫いしろを倒すため、見た目が美しくなります
機械仕上げのクリーニングだと、このきせが取れてしまうときがあるので注意が必要です
宅配クリーニングの中にはきものtotonoeさんの様な着物専門のクリーニング屋さんもありますので思入れのある浴衣や高級素材を使用している浴衣は専門店に任せるのが安心かもしれません
浴衣は自宅で洗濯することができる?やり方と注意点
ただし、浴衣は色落ちしやすいため、通常の衣類を洗濯するよりも手間がかかります
浴衣は着るシーズンが限られますし、好きな方でなければ着る回数もそこまで多くないですよね
そのため、夏が終わったタイミングでクリーニング店に依頼する人も多くいます
浴衣を自宅で洗う方法
自宅で浴衣を洗う場合、まずは洗濯表示と生地の素材を確認しましょう
浴衣は物にもよりますが色落ちしやすいため、濃い色で色落ちしそうな物は個別で手洗いしたほうがいい場合もあります
洗濯機で洗う際も、基本は『手洗いコース』や『ドライコース』など、やさしい水流で洗い上げるコースがおすすめです
弱めのやさしい水流で洗い上げたら、袖を物干し竿に通して、シワにならないよう半日ほど干します
乾いたらシワを伸ばすよう丁寧にアイロンをかけ、折り目に沿ってきちんと折って収納してください
折り目に沿ってきちんとたたむことで、次回着る際に着やすくなります
日頃からできるお手入れ方法と注意点
浴衣は汚れが目立たなければ、毎回洗わなくても大丈夫です
頻繁な自宅での洗濯は、シワや型くずれの原因になることもあります
自宅でのお手入れ方法は、以下の3つです
- 陰干しをする
- 消臭・除菌のスプレーをする
- 帯も同じく陰干しする
汗が染み込んだまま収納してしまうと、雑菌の繁殖や、カビの発生のおそれがあります
必ず浴衣も帯も陰干しするようにしましょう
ただし、浴衣は夏に着用することが多く、汗をたくさんかくことも多いです
汗を吸った浴衣は、干すだけではやはり不十分なため、洗濯・クリーニングをおすすめします
一番手軽なのは、夏が終わって浴衣を着る機会が終わってから、宅配クリーニングなどに依頼してキレイにしてもらうことです
宅配クリーニングには衣類保管もできるサービスもありますので、クリーニング後の保管も含めて検討してみてはいかがでしょうか
浴衣のクリーニング頻度はどれくらいがベスト?
洋服と違い、色落ちや型くずれのおそれがある浴衣は、毎回洗わなくても大丈夫です
日頃のお手入れでも紹介しましたが、着用後はしっかりと干し、消臭・除菌スプレーを振りかけておけば問題ありません
ただ、多くの人は浴衣を夏に着用すると思います
夏は汗をたくさんかくため、浴衣にも汗が染みやすいです
お祭りに着ていくと、砂や泥の汚れが付着したり、飲食物のシミがついたりすることもあるかもしれません
汗ジミや汚れは、放置しておくとどんどん取れなくなってしまいます
『今日はたくさん汗をかいたな』『汚れがついたな』と感じたら、やはり干すだけではなく、洗濯をするのがおすすめです
クリーニングに出す頻度もそれを参考に、汗ジミ・汚れがなければ『シーズン終わり』、汚れがある場合は『着用後すぐ』に依頼しましょう
もちろん、お気に入りの浴衣や生地にこだわりのある高級な浴衣の場合、その都度クリーニングに出したほうが状態がキレイになって長持ちします
浴衣の正しい保管方法
浴衣を着用するシーズンが終わったら、今度は次のシーズンまでキレイに保管しないといけません
自宅で浴衣を正しく保管する方法と、クリーニング後の浴衣を保管する際の注意点をご紹介します
自宅で浴衣を保管する方法
浴衣は毎日着る方よりも、シーズンのときだけ着てそれ以外は収納している方が多いです
保管期間が長くなりやすいため、保管の環境を整えることが大切になります
自宅での浴衣保管で大切なのは、日光を避け、通気性のいい場所を選ぶことです
日光が当たってしまうと、せっかくの浴衣が日焼けで色落ちしてしまうおそれがあります
通気性が悪い場所は湿度が高く、浴衣が虫食いやカビの被害に合うことがあるので注意が必要です
汗が染み込んだまま長期的に保管すると、雑菌が繁殖しやすいため、保管する前には必ず洗濯するかクリーニングに出すようにしましょう
クリーニング後の浴衣を保管する注意点
浴衣をクリーニングに出したあとも、保管方法自体は前述で紹介した方法と同じです
日光を避け、通気性のいい場所に保管しましょう
クリーニング後に注意してほしいのは、浴衣を梱包しているビニールなどのカバーを外すことです
クリーニング店では、お客様への返送の際に、衣類をビニール素材などのカバーに梱包します
それらのビニールはあくまでも外部からのダメージを防ぐためのもので、そのまま収納するのには向いていない物が多いです
ビニールなどに梱包したまま収納してしまうと、湿気がこもってしまうので、カビや雑菌の繁殖のおそれがあります
変色の原因になる可能性もありますので、必ずカバーは外してから収納するか、専用の保存袋に入れて収納するようにしましょう
浴衣クリーニングに関する疑問など
浴衣をクリーニングに出す際の参考にしてみてください
クリーニング店を選ぶポイントは?
浴衣クリーニング店を選ぶ際には、料金やシステム以外に『色落ち(色あせ)に対応できそうか』を気にしてみてください
浴衣は通常の衣類よりも色落ちしやすいです
もちろん、各クリーニング店は色落ちがないように注意して作業しています
ただ、高級な浴衣・お気に入りの浴衣を預ける際には、技能が高いお店を選ぶとより安心できるのでおすすめです
浴衣や着物のクリーニングに強いお店では、その対策として『染色補正技能士』が在籍しています
染色補正技能士とは、色落ち・色あせを修正できる国家資格保有者のことです
ただ洗浄するだけではなく、浴衣の色味をキレイに保つことができるため、安心して依頼することができます
高級な浴衣や、お気に入りの浴衣をクリーニングに出す際には、できればそういった浴衣クリーニングに強いお店を選ぶといいでしょう
帯などの小物類はクリーニングしてもらえる?
浴衣を着るときに身につける帯や帯締めなどの小物類は、クリーニング可能なお店とそうじゃないお店があります
浴衣と一緒に小物類も預けたい場合は、必ず事前にお店に確認するようにしましょう
帯は通常、着用する度に洗う必要はありません
浴衣もそうですが、日頃のお手入れは『日陰干しをして柔らかい布で拭く』『消臭・除菌のスプレーを吹きかける』程度で大丈夫です
ただし、浴衣と同じく汗や汚れが目立つ・シーズンが終わってしばらく収納する際には、洗濯するかクリーニングに出すことをおすすめします
『つくり帯』のように、通常の帯と違うアイテムはクリーニングNGのお店もあるので注意が必要です
まとめ
今回は、浴衣のクリーニングについてご紹介しました
浴衣は自宅でも洗濯することができますが、型くずれや色落ちのおそれがあるため、注意しないといけません
夏が終わったタイミングなどで、プロにクリーニングを依頼するのが一番手軽でおすすめです
長期的に保管する前にプロの手でキレイにしてもらうことで、翌年も問題なく着ることができます
今回紹介した日頃のお手入れ方法なども参考に、夏の終わりには浴衣のクリーニングを依頼してみてはいかがでしょうか